鬼頭(おにがしら)によるビットコインの仮想通貨投資情報

【2017年度版】ビットコインなどの「仮想通貨にかかる税金」の整理と論点

2017.10.24

ビットコインをはじめとする仮想通貨に関する「課税関係の取扱い」について整理してみました。

少し前の話になりますが、9月6日に国税庁は、ビットコインなどの仮想通貨の取引で得た利益の所得区分について「原則として、雑所得に区分する」との取扱いを公表しました。

タックスアンサーによれば、”ビットコインは物品の購入等に使用できるものですが、このビットコインを使用することで生じた利益は、所得税の課税対象となり、このビットコインを使用することにより生じる損益(邦貨又は外貨との相対的な関係により認識される損益)は、事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分されます。”

では、「ビットコインを使用することにより生じる損益」はどのような損益を課税対象としているのでしょうか?
申告義務や税率とあわせてみていこうと思います。

【課税対象】
分かりやすいところでは、たとえば、
✓ 日本円等への換金時における仮想通貨の入手時と売却時の時価差額
その他、想定される取引としては、
✓ 仮想通貨建ての商品・サービス購入時における支払時と入手時の時価差額
✓ ある仮想通貨(例えば、ビットコイン)で、別の仮想通貨に交換した際の利益
✓ マイニングで得た利益
✓ 仮想通貨建ての給与所得

【申告義務】
これらは、雑所得として扱われるため、控除額等は設けられておらず、原則として全額課税となります。ただし、年末調整を行っており確定申告を行う必要のない方は「給与所得(+退職所得)以外の所得が20万円を下回る場合」は申告義務がありません。なお、住民税の支払い義務はありますので注意しましょう。
一方、確定申告している方は20万円以下であっても例外なく申告義務がありますので、翌年の2月15日前後から3月15日前後にかけて行う確定申告をしなければなりません。

【税率】
単純にいえば、所得に応じて5%〜45%の幅で税金が課されます。
仮想通貨の取引で得た利益は雑所得となりますので、税金は給与所得など他の所得と合算して算出されます。このように他の所得と合算して税金を計算することを「総合課税」と呼びます。所得控除を差し引いた後の課税所得に対して、超過累進課税にて税率を乗じて算出します。超過累進課税では、所得が少ない人は所得のうち小さな割合を、所得が多い人は所得のうち大きな割合を所得税として負担してくださいという仕組みであり、所得の多い人は最大45%の税金がかかります。

下表は、所得と税率の早見表です。ここでは、単純化して所得は仮想通貨で得た利益のみを対象とします。

例:仮想通貨の取引で200万円の利益を得た場合
所得税:200万円x10% – 9.75万円 = 10.25万円
住民税:200万円x10% = 20万円(一律10%)
税金合計:29.75万円

ちなみに、上場株式やFXによる利益は申告分離課税の対象となり、上記の所得合算にはふくまれず税率も一律20%となります。また、上場株式の取引による損失は3年間の繰越が認められていますが、雑所得はこうした取扱いがないため、当期の利益を過去の損失と相殺することができません。

【論点】
仮想通貨の取引については、課税(利益の認識)をどのように、どの時点で行うかで様々なケースがでてくることが想定されます。
たとえば、ビットコイン建ての商品・サービスを頻繁に購入するようになった場合、都度その時のレートを使用しなければならないのか、または、任意の一定期間の平均値を使うことが許容されるかどうかなど、実務上の取扱は多岐にわたる可能性があります。

また、以下のケースではどうでしょうか?
100万円でビットコインを購入し、同時にそのビットコインを使いアルトコインを購入、
1年後、当アルトコインがビットコインに対して1.5倍値上がり
2年後、当アルトコインを200万円で換金

ビットコイン建ての資産が増えた時点で課税されるのか、日本円に換金した時点での申告でもよいか等、課税と申告のタイミングでも取扱いもはっきりしたことは不明ですし、税務署によっても判断が異なる可能性があります。2017年度の確定申告にむけて、仮想通貨の税務上の取扱につき悩んでいる方も多いのではないでしょうか。今後、追加情報が出ることが想定されますが、先ずは管轄の税務署へご相談いただくのが良いでしょう。企業にお勤めの方はご自身で確定申告する機会は少ないと思いますが、逆に、この機会に確定申告をご経験をするのも良いかもしれませんね。

申告分離課税で一律20%課税されているFX(外国為替)も、以前は「雑所得(分離課税なし)」として最大40%も課税されていました。軽はずみなことは言えませんが、仮想通貨にかかる税金についても、以前のFXと同じ扱いなる可能性はゼロではないと思います。

国税庁 タックスアンサー

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鬼頭(おにがしら)

コージ先生の一番弟子を自称しております。
ICO案件や仮想通貨関連ニュースで気になるものを取り上げていきますので、何卒よろしくお願いいたします。m(_ _)m

 

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